リハビリテーション(トピックス)| (和歌山県 田辺市) 田辺中央病院は、地域密着の医療を目指す病院です

　2023年9月27日に作業療法士が主体で事例検討会を行いました。
　今回は藤田OTより、入院中に作業療法を開始し、退院後に訪問リハビリへ移行した患者様について報告がありました。内容は手術直後を含む急性期での目標設定と地域包括ケア病床に移行した時期での目標設定、退院前から訪問リハビリに移行する時期での目標設定を報告し、それぞれの目標についての設定根拠が説明されました。急性期では周囲からの期待もあり、排泄に焦点を絞った目標が設定され、地域包括ケア病床への移行期では患者様の希望により洗面に関する目標が設定されました。退院前から訪問リハビリに移行する時期に関してはCOPMを実施し、退院後に「自分でコーヒーと紅茶を煎れたい」という希望に焦点を絞った目標設定と訪問リハビリを開始して1ヶ月後に実施したCOPMの再評価の結果が報告されました。
　加えて、訪問リハビリ開始から4ヶ月後に転倒があったことが報告され、今後の目標設定について2グループに分かれて討議しました。各グループからは、「食器の下膳を自分で行う」、「トースターを使って朝食を自分で支度する」など、転倒予防のために活動を制限するのではなく、活動量向上につながる具体的な目標の提案がありました。藤田OTからは、「貴重な意見を頂けたので今後の目標設定に活かしたい」という感想がありました。
　今後も事例検討会を継続し、患者様1人1人の状況や病期に適した目標設定が出来るよう努力を重ねてまいります。

（文責　藤田 純）

【事例検討会の風景】